【2012/12/28】松井秀喜引退会見全文

松井秀喜引退会見全文


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えー私、松井秀喜は、本日をもちまして、
20年間に及びましたプロ野球人生に区切りをつけたいと思い、
20年間応援してくださったファンの皆様、そして報道関係の皆様、
感謝の気持ちを伝えたくおもい、このような記者会見を開かせていただきました。


この決断に至った一番大きな原因としましては、

今年のシーズン、3か月くらいしかプレーができなかったですけど、
少し今までにない初めての形でのスタートになりまして、
マイナーリーグからスタートしまして、メジャーリーグにあがり、
そこで、最初は多少結果もでたんですが、その後、たくさんのプレーする機会をいただき、
非常に重要な試合の時は大体クリーンナップという形で出させていただいたにもかかわらず、
結果が振るわなかった。そのことが一番の大きな要因だと思ってます。

僕が10年前にメジャーリーグに挑戦するときに、
命がけでプレーし、メジャーという場で、力を発揮するという気持ちで、
この10年間やってきましたが、さきほどもいいましたが、
結果がでなくなったことで、その命がけのプレーが、ここで一つの終わりを迎えたんじゃないかと思ってます。

僕の野球人生を、ぱっと振り返りますと、
北陸の小さな町で生まれ育ち、
そこで野球を始め、地元の高校に進学しまして、
小さいころからの目標だった高校野球で甲子園にでるという目標を達成することもできたましたし、
そこで注目していただき、高校3年の時のジャイアンツからドラフト1位で指名していただくという、
長嶋監督にくじを引いていただき、ジャイアンツ入団するという、すごい光栄なことだったと思ってます。

そしてジャイアンツでその長嶋監督に出合い、
日々、毎日のように、二人きりで指導していただき、
その日々が、その後の僕の野球人生のって本当に大きな礎になったと思ってます。

その出会いに関しましては、僕にとっては本当に大きなものでしたし、
長嶋監督には、感謝してもしつくせない気持ちでいっぱいです。

ジャイアンツでも、10年間で3度日本一になることができましたし、
大変、日々、幸せな充実した時間をジャイアンツで過ごさせていただきました。

僕が外野のセンターにコンバートされるときに、
長嶋監督から、ジョー・ディマジオのような選手を目指せというようなことばをいただいて、
その当時の僕はまだジョー・ディマジオ、もちろん名前は知ってましたけど、
ヤンキースというチームがどのようなチームなのかイメージになかったんですけど、
その言葉がずっと僕の頭の中に残り、
1999年のオフだったと思うんですけど、
その年は日本シリーズ進出できず、少し時間ができて、
ニューヨークのヤンキースの試合を一回でいいから見てみたいと思って、
来たんですが、そこで見たヤンキースのゲームが僕にとっては大きな運命だった気がします。

やはりヤンキースタジアムヤンキースの選手の放ってる空気といいますか、
そしてヤンキースタジアムの雰囲気、本当にこれは一言で表せないくらいの衝撃を受け、
その3年後に自分がフリーエージェントになるのはわかってたんですけど、
そこで3年後にこのチームにほしいといわれるくらいの選手になりたい、
その気持ちで、ジャイアンツの四番バッターとしてやっていくんだという気持ちでやってきました。

そして3年後に、10年前ですけど、運よくヤンキースに行かせていただき、
まぁ当時は本当に悩み、移籍するということに対して苦しい思いもしましたが、
あこがれのヤンキースのユニホームにそでを通して、七年間もプレーできたということは、
僕にとっては本当に最高の出来事であったし、本当に最高な日々でした。

ヤンキースの一員として初めてヤンキースタジアムでプレーした日のこと、
そしてヤンキースの選手として、最後にヤンキースタジアムでプレーしたことは、
おそらく一生忘れることなく、僕の心の中にずっとありつずけると思います。

その後も、エンゼルスアスレティックス、そして今年のレイズと、
一年ずつでしたが、プレーする機会をいただき、
なかなか力になりきれない部分もありましたが、
素晴らしいチームでプレーできたことは僕の人生にとって、
非常に大きな意味のあることだったと思います。

ここ1年、2年くらいからですね、
成績も若干下がり気味になってきまして、
5、6年前くらいから両膝の調子もあまりよくない時期があって、手術もしまして、
体力的にも多少下り坂の中で、手術した後もなんとか騙し騙しやってこれたと思いますが、
今日こういう形で、皆様にご報告することになりました。

この20年間、本当にたくさんのファンの方に応援していただき、
それが僕の大きな力になりました。
そして、素晴らしい指導者の方と出会い、素晴らしいチームメイトと一緒にプレーすることができたこと、
僕にとってはおそらく一番大きな誇りなんじゃないかなと思います。

今後につきましては、まだ本当に(引退を)ハッキリ決めてから時間がたっていませんので、
今後につきましてはまだあまり決めておりませんが、
少しここでゆっくりしながら、今後のことは考えていきたいと思っています。

本当に20年間、ファンの皆様、
暖かい声援をくださり、ありがとうございました。

以上です。



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